活字迷走覚え書き

読書感想文

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

『All You Need Is Kill』 桜坂洋(著)/集英社スーパーダッシュ文庫

○一言感想○

「タイトルの意味がわからない」←英語的な意味で。


All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)
桜坂 洋
集英社
売り上げランキング: 39,710


日本人はなんでもかんでも擬人化してしまうところがありますが、「地球」の立場で人間様を見るとマジほんとふざけんなよこらぁ! 程度では済まないくらい地球の上でやらかしていますよね。ほんとに申し訳ない。

『All You Need Is Kill』ではそんな人間様よりさらに地球に御無体を働く敵「ギタイ」が出てきます。このギタイは超身勝手な理由で地球に寄越されて来ているんですが、人間様はそのあたりの事情はさっぱりわからないながらも自分たちの生命を守る為にギタイとの戦いを続けているわけです。

新兵として初戦で戦死した主人公が、気が付けば戦闘の前日へ戻っているというループ状態に陥るというあらすじに目を通していたので、「同じ一日を繰り返す話って読んでて退屈しないかな」とぼんやりとした懸念があったのですが退屈はしませんでした。
そりゃそうですよね、同じ日の描写をエンドレスリピートするわけないのですから(笑)

主人公はループするたびに前回の失敗を踏まえて自分を鍛え続けます。命がけの戦闘を何度も何度も繰り返し、何度も何度も戦死する度にどんどん強くなっていくのです。

物事の修練にループは持ってこいではありますが、その過程を誰とも共有できないことのさびしさよ。

主人公に感情移入しながら読み進み、彼と一緒にずんどこ孤独の沼に沈み込んで行ったあたりで物語に大きな転換が訪れるのですが、ある人物が放つその鍵となるセリフがかっこよくて痺れるのですよ。
ワンフレーズで停滞していた世界が動き出したような鮮やかさを感じました。
まぁワタクシがその時点でものすごく主人公目線で読んでいたからというのもあるのでしょうが。感動もひとしお。

最終的に主人公はループから解放されます。
心の薄い膜にさわさわと触れるような途方もない孤独感を味わいつつ、「それは飲んだらダメなやつだ」と突っ込まずにはいられないラストでありました。


(ちなみにトム・クルーズ主演で映画化されてますけど、不安を覚えつつ視聴したところ、うまいこと設定をトム仕様にしていてなかなか楽しい作品になってました。)

オール・ユー・ニード・イズ・キル [Blu-ray]



スポンサーサイト
  1. 2015/10/11(日) 14:11:32|
  2. 作者:サ行

『最後の晩ごはん 小説家と冷やし中華』 椹野道流(著)/角川文庫


○一言感想○

「シリーズ物の二作目だったと読み終わってから気づくってこれ感想じゃ無い」


最後の晩ごはん 小説家と冷やし中華 (角川文庫)
椹野 道流
KADOKAWA/角川書店 (2015-01-24)
売り上げランキング: 3,289


ラノベ風というかB(自主規制)風っぽい表紙というのはシンプルな表紙の中にあると目立つもので、この本も平積みされた文庫本の中で目立ってました。表紙って大事だなとつくづく思います。

裏表紙のあらすじ読んで面白そうでしたし、ちょっと薄めの本でもあったし、これなら積読せずに読めるかも! っと最近自分の中に居座っている変な購入基準にのっとり購入したわけです。

定食屋さんが舞台の話だから色々食べ物が出てきましたが、読了後意外と食べ物の印象が残りませんでした。
食べ物そのものよりストーリーのほうに重点が置かれていたのかな。
あ、あと作品の中は季節が夏っていうのもイマイチしっくりこなかったのかもしれません。ワタクシの部屋今寒いし。こっちの事情ですけど。
この状況でアイスキャンディーやら冷やし中華やらに心惹かれるのは難しいでごわす。

ごく当たり前のように書かれている部分に引っ掛かりを覚えたりしたのも、シリーズ一作目と思い込んで読んでいたせいだと読了後に気づきました。突飛な設定をやけにサラリと流すんだなーとか思いながら読んでしまった。恥ずかしい(笑)

せっかくなので一作目も探して読んでみたいと思います。
お気に入りの眼鏡の付喪神ロイドさんの話も詳しく入っていると良いな。


  1. 2015/03/08(日) 16:02:58|
  2. 作者:ハ行

『アイネクライネナハトムジーク』伊坂幸太郎(著)/幻冬舎

○一言感想○

「あのトラブル回避方を一度ためして見たいものです。(やめておけと私のゴーストは呟くのだけれど)」


アイネクライネナハトムジーク
幻冬舎 (2014-10-10)
売り上げランキング: 383


あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

と、昨年一度も更新しなかった事実に衝撃を通り越して感慨すら覚える今日この頃。皆様健やかなお正月をお迎えになられているでしょうか。

油断すると今年最初で最後の更新になりそうなのですが、油断しないように頑張ります。


そんなわけで(どんなわけだ)、『アイネクライネナハムジトーク』です。
今、これタイトルを間違えずに書けるか自分テストで何も見ずに書いてみたので答え合わせします。

解答:アイネクライネナハムジトーク

正解:アイネクライネナハトムジーク

惜しい。実に惜しい。
たぶん馴染みの無いカタカナなのがいけないのだろう。ただでさえ記憶力が乏しく人の名前と顔も覚えられないタイプなのに。
アイネクライネまでは問題ない。後半のナハトムジークが怪しい。横文字を覚えられず苦しいときの漢字変換頼みしてみる。

「那覇トム爺苦」

さしずめ「那覇のトムじいが苦しんでる」といったところだろうか。

ついでにどんな曲だったのかタイトルと曲も一致しないので確かめてみた。あ~この曲ね~とよく耳にする曲でした。とても孫娘の愛音が暗くて那覇のトム爺が苦しんでいるような曲には聴こえない。どっちかというと陽気な曲ですよね。
これだけダメ押しすればさすがにもうタイトル間違えない気がする。

さて、伊坂さんにしては殺し屋も泥棒も人間じゃない人も出て来なかった本作ですが、やっぱりそこはかとなく伊坂さんだなぁという気配が漂っていて面白かったです。

でもワタクシ注意力散漫な読書スタイルなもので、短編集において一編ごとに語り手は変わるけど別の話に出てきた登場人物がかぶって出てきたり、時間軸がズレたりしてるとそわそわ落ち着かなくなり「えーとえーと、この人どこでに出てきたっけ」とページ戻して確かめない事には先に進めない一進一退読書に少々ストレスを感じたり感じなかったり。どっちだ。ちゃんと集中して読めばいいのですけどね。

でもこの人があの人で、あの人がこの人だったのかー! ってすっかり乗っかっていたミスリードから解き放たれて真相が明らかになった時には超スッキリします。

あの「この人がどなたかわかってます?」の積み重ねはここに収束するためだったのねと。

やっぱりワタクシ伊坂さんのこの「人と人との繋がり」の表現が好きだなと改めて思った作品でした。


  1. 2015/01/04(日) 17:38:48|
  2. 伊坂幸太郎

『ほたるの群れ 第四話 瞬(まじろぐ)』 向山貴彦(著)/幻冬舎文庫

○一言感想○

「仲間がいれば暗殺者に付け狙われる青春っていうのも有りかな。いや、ないな。」

ほたるの群れ 第四話 瞬(まじろぐ) (幻冬舎文庫)
向山 貴彦
幻冬舎 (2012-10-10)
売り上げランキング: 166,726


『ほたるの群れ』の四巻を読みました。
一巻から最新刊が出版されるごとに読んできたのですが、四巻が最終巻だとなぜだか思い込んでいました。でも勘違いでした。
この作品は事件やらなんやらがほとんど学校内で起こっているのですけど、その学校の一学期が四巻で終業したってだけだったようです。

三巻までに色々謎というか伏線が張られており、これこの一巻で纏め上げられるのかなとハラハラしながら読んでいて、案の定「え、コレで最終回なの?」というラストだったのでおかしいはずです。終ってないがな。謎は残しつつ一区切りというところですね。

[『ほたるの群れ 第四話 瞬(まじろぐ)』 向山貴彦(著)/幻冬舎文庫]の続きを読む
  1. 2013/04/21(日) 18:21:45|
  2. 作者:マ行

『神去なあなあ日常』 三浦しをん(著)/徳間文庫

○一言感想○
「林業とは職業ではなく木と共に生きること。なんてことを思った。」

神去なあなあ日常 (徳間文庫)
三浦しをん
徳間書店 (2012-09-07)
売り上げランキング: 1,814

ちょっと前に「御神木に薬剤を注入して枯れさせる」という事件がニュースになっていましたが、こんなことをやらかした犯人に「読めぇー! この本を読めぇー!!」と無理やり読ませたい、そんな本『神去なあなあ日常』。

ワタクシ林業には縁もゆかりもない生活を営んでおりますが、本作の語り手である勇気君目線で読み進むうちに林業について少しは知ることができたような気がします。

勇気君は高校卒業後フリーターで食べていこうとのんびり構えていたところ、担任の先生とお母さんの画策によってあれよあれよという間に林業の現場へ放りだされてしまいます。

大変ハードな仕事であるのはわかるのですが、いまどきの若者っぽい勇気君がなんだかんだと言いながら(時折逃亡を企てながら)も林業の世界にはまりこんでいくのにあわせて、ワタクシもうっかり林業やってみたいなという気持ちになったりしました。
鋼のような体力の無さに定評のあるワタクシですので早々にそんな気持ちは霧散しましたが。
「ど根性」とか「歯を食いしばって」とか、そんな悲壮感を感じさせない勇気君の「なあなあ」な頑張りぶりが、キツイ仕事を楽しそうに見せているのかもしれません。

林業という職につくのは無理ですが、おにぎりを持って山へピクニックにでも行きたいなぁと思います。
でもワタクシどうも花粉症の気があるので今の時季は厳しい。
清一さんや巌さんにならってゴーグル装備のゲリラか養蜂家ルックでピクニックに挑むべきなのだろうか。もはやピクニックではない。

  1. 2013/03/20(水) 16:09:34|
  2. 作者:マ行
次のページ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。